こんにちは。
レンタカーで巡ったオマーン。
私たちはレンタカーをUAEで借りていたので、UAEに戻りレンタカーを返却。そしてその日の夜行バスにのり次なる国サウジアラビアへ。
これまでの、トルコ、イラン、UAE、オマーンは、すべて私にとっては2度目の訪問。
サウジアラビアは今回が初めての訪問です。人生109ヵ国目の国となります。
夕方にUAE・ドバイを出発したバスは、真夜中に国境管理施設に到着しました。全員がバスを下ろされ入国手続き。その後手荷物の検査と、乗ってきたバスの中のチェックがあるのですが、ここでかなり待たされました。
待合室は男女別に分かれています。
ここで、サウジアラビアがやはり他の国とは違うということを改めて実感させられました。
サウジアラビアの国民の女性は、顔まで覆った全身黒ずくめのアバヤを着用を義務付けています。以前は旅行者の女性にも義務化されていましたが、現在は旅行者には厳しい服装制限はありません。(私はイランで使用していたヒジャブで頭を隠し、黒の長袖チュニックを着用していました。)
待合室の壁には、聖地メッカのカーバ神殿の方向を示す矢印。周りの人がいきなり床に跪いてお祈りを始めます。目のやり場に困ったりもしましたが、これにも徐々に慣れてきました。
2019年に観光ビザが発給されるようになり、観光客にもその門戸が開かれたサウジアラビアですが、それまではイスラム教徒の巡礼ビザか商用ビザ、トランジットビザしか発給されていなかったため、サウジアラビア旅行はほぼ不可能でした。
晴れて観光ができるようになったわけですが、日本人にはまだマイナーな国であり、日本語での情報はまだまだ少なく、小さな街の情報は英語でも皆無。でもこれこそが本当のアドベンチャー、私はいわゆる王道観光地より、行ってみないとわからない秘境観光地に行くことに心が躍ります。
観光ビザは解禁されたものの、観光インフラは正直いって間に合っていません。
産油国で灼熱砂漠の国サウジアラビア、公共交通機関はほとんどないと言ってよく、これまでに訪れたどんな国よりも車社会です。
きっと街を歩く人ななんでいないのでしょうか?反対車線側に行くのも一苦労です。首都リヤドの中心地でさえ、横断歩道が数キロ先までなかったり、片側5車線の幹線道路には壁のような中央分離帯があったりと、徒歩だと冗談抜きで道の向こう側に行くのに1時間かかります。
首都リヤドは現在メトロを建設中ですが、開業予定は年単位で遅れているようです。バスもあるにはあるのですが、英語案内がなく、まさにロストイントランスレーションです。
レンタカーを借りるか、配車アプリUBERがないと、街中の移動は不可能です。
私たちは、12日間にわたってレンタカーを借りました。首都リヤドで借り、5000キロを走り、ヨルダンとの国境付近のタブークという街で乗り捨てをしました。乗り捨て料金は日本円で4万円ほどしましたが、小刻みに都市間バスを乗ると主人と二人で4万円以上するので、あまり高いとは感じませんでした。
日本の約6倍の面積のサウジアラビア、見どころがいっぱいです。
本当にたくさんの場所を訪れたのですが、私が好きになった場所を厳選してご案内します。
首都のリヤド。
人参の皮むき器みたいなキングダムタワー。ショッピングモール、ホテル、オフィス、レジデンスなどが入っています。
ちょうど刃の部分に当たるところが展望室になっています。
急ピッチで開発が進んでいるリヤド。まだまだ空き地が目立ちますが、きっと数年のうちにドバイよのうなキラキラシティになることでしょう。
おすすめは、夕暮れ時に行って夜景まで楽しむことです。(こちらは上の写真とは逆側の夜景)
皆考えることは同じようで、帰りのエレベーターが長蛇の列です。ビルの高層部にはモスクもあり、かつては世界で一番高い場所にあるモスクだったようです。
リヤド近郊にある秘境、その名の エッジ・オブ・ザ・ワールド。
こちらは、今回一番楽しみにしていたスポットなのですが、事前に調べてレンタカーでもアクセス可能とのことでした。
しかしいざ行ってみると、とんでもないオフロード。砂漠のど真ん中でスマホも圏外。スタックしたら命の危機です。
あと4キロまで近づけたのですが、一度断念して引き返し、翌日ジープでのツアーに参加し、無事に到達できました。
なかなかの秘境ですよ。
こちらも全くと言ってよいほど観光地として整備されておりません。
岩質は脆く、歩くたびにボロボロと崩れるような感覚です。もちろん柵なんてありませんから、足を踏み外したら下まで転落です。
たくさんの方に見ていただきたい絶景ですが、車椅子での到達は非常に困難と感じました。
終日ドライブの日も。
窓の外の景色が異世界すぎて、全く飽きないのです。
全く読めないアラビア語の看板。アラビア数字は読めるようになることが必須です。
私も主人と交代で運転をしました。出発前に日本で国際免許証を発行してもらいました。
実はサウジアラビア、2018年まで女性が車を運転することを禁じられていました。車を運転している女性を見かけることはごくわずかでした。そんな国で車を運転することにちょっぴり複雑な気持ちになったのも事実です。
観光ビザが解禁されるまでは、世界で一番行きずらい世界遺産と言われていたマダイン・サレハ
ヨルダンのペトラ遺跡と同じナバティア人によって作られました。当時はシルクロードの中継地点とてしての要所に新しい年を築こうとしたようですが、建築中に運送手段が陸路から海路に変わってゆき、結局ほとんど住まれることなく廃墟となりました。
おにぎりみたいでかわいい。
本日のお宿はテント。バス・トイレは共用です。これでもそれなりのお値段。観光地は恐ろしい。
内部はそれなりに快適です。
マダイン・サレハの玄関口、アル・ウラの街は、周囲に見所も多く、欧米からの観光客が多く、とてもお金をかけて整備してあります。
お土産屋さん通りは、アラビアンナイトな雰囲気に溢れ、BGMまで流れています。
街なかには、無料で飲み物やお菓子がいただけるホスピタリティーセンターなるものが存在します。
街の一角には土壁の廃墟を保存したエリア。上から見渡らせる展望スポットもあります。
夕日に染まるエレファントロックもアラビアンなミュージックが流れ、周りにはゆったりソファーのおしゃれカフェが整備されています。
そして、周りの景観にマッチするようにと全てが鏡張りのコンサートホール、マラヤ。
私が訪れた日は、休館日で外からの見学しかできませんでしたが、写真を撮ろうとするとこんな感じです。
まだまだ、紹介しきれない観光地もたくさんあります。
そして何より、ただレンタカーで走っているだけで窓の外に絶景が広がります。それだけで本当に毎日が刺激的。
サウジアラビアはやはり今回のハイライトになりました。
次回は、イスラム教徒の聖地としてのサウジアラビアをご紹介します。