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真夏の旅行 熱中症を予防するために気をつけたいこと(服装編)

こんにちは。

医師免許を持つトラベルサポーター、トラベルヘルパーの L. Journey JAPANです。

ついに北海道も夏本番を迎えました。函館も30度近い気温の日が続いております。

札幌では毎年恒例の大通公園のビアガーデンも始まりましたね。

札幌に住んでいた頃は、家族や友人たちと1シーズンに2、3回は行っておりました。

ここ数年はコロナもあり、行けていなくて残念です。

 

さて、夏休みも始まり、これから旅行の計画がある方がたくさんいらっしゃることと思います。

レジャーにはたくさんの楽しみがありますが、一方で注意や準備を怠ると思わぬアクシデントやトラブルに巻き込まれるリスクがゼロではありません。

海や川でのレジャー、山へのレジャーには、みなさんそれなりの準備をしますよね。都市部の観光でも同じように、準備をしていただきたいことがあります。

それは、連日テレビやラジオで予防が呼び掛けられている、熱中症です。

 

一昔前までは、避暑地として人気だった北海道も、今となっては決して暑さを凌げる場所ではありません。私が若かった頃は、冷房設備がある住居はほとんどなかったし、扇風機すら必要ありませんでした。驚かれるかもしれませんが、子供の頃、私が育った北海道東部の街では、夜になったらストーブをつけることさえありました。

いまだに、冷房設備が整備されていない施設も多くあり、むしろ、屋内の環境は本州の方が良いのかもしれません。

ですので、この夏北海道にいらっしゃる方にも、本州や九州・沖縄方面へ旅行されるのと同じように、しっかりと熱中症対策をしていただきたいと思います。

 

まずは服装です。

とにかく、風通しが良いものを。

人の体は、汗をかくことによって体温を下げています。

通気性の良い服は、汗を蒸発させ、放出された熱を効率的に発散してくれます。コットンや麻などの通気性の良い素材を使用している、首元や袖にゆとりがある服が良いでしょう。

重ね着はおすすめできません。通気性が悪くなるからです。

余談ですが、毎年この時期、医師業務をしていて気になることがあります。

それは、高齢者の重ね着です。

こんな暑さなのに、長袖の服に長袖のインナーを着ていたり、明らかに冬物の素材だったり。

ズボン下も2枚重ねで履いていらっしゃる方がいます。

「重ね着のせいで熱中症になってしまいますよ。」そうお声掛けしても、

「年中この服装だから。」「私寒がりだから。」決まってそのような答えが返ってきます。

そしてそのような方は多くの場合、エアコンがお嫌いだとおっしゃいます。

都度、熱中症対策について説明しお話ししますが医師として、とにかく心配です。

 

話が脱線いたしましたが、引き続き熱中症予防の服装についてです。

 

 

日焼けを防ぐため長袖長ズボン、帽子の使用を。

先述した、風通しの良い服装と若干矛盾するのですが、半袖半ズボンはおすすめできません

肌への紫外線曝露が増えるからです

日焼けをすると肌が赤くただれてしまいます。この症状は、火傷をしているのと同じです。

火傷した皮膚は、汗をかき、体温を下げる機能が低下しますので、結果として熱中症のリスクを高めることになってしまいます。

また、紫外線を浴びることは、体に負荷やストレスがかかるため、疲労の原因となります。

疲労の蓄積は、身体の機能を低下させるため、これまた熱中症のリスクを高めることになってしまいます。

日焼け止めを使用することで、筋肉に蓄積される疲労が軽減されたというデータも出ているようです。

日焼け止めは、日焼けを予防するだけではなく、皮膚だけではなく全身に負担がかかる紫外線疲労を予防するためにも、是非とも使用したいものですね。

またもや余談なのですが、紫外線は体に良くないから、浴びない方が良いと思われる方もいらっしゃるかと思いますが、実は、人間が生きていく上で、紫外線は必要なのです。

ビタミンDという人間が生きていく上で不可欠な栄養素は、紫外線を浴びることで皮膚で産生されます。

ビタミンDは、コロナやインフルエンザなどの感染症を防ぐための免疫力の向上や、強い骨を作り骨粗鬆症を防ぐ、などの機能があります。

食事によって摂ることも可能ですが、食事から摂取できる量では不十分でやはり紫外線を浴びて自分の体内で生成することが必要です。

そして、残念なことに、窓越しの日光では、ビタミンDを生成するのに必要な波長の紫外線は皮膚には度とかないことがわかっています。

屋外で、日光を浴びる必要があるのです。

現に、コロナ禍での自粛生活で屋外活動が減った結果、ビタミンDの血中濃度が低下したというデータがあります。

健康的な体を維持するために、日光を浴びることは必要です。

ちなみに日光は屋外であれば、日陰でも十分ビタミンDは生成されるようです。

時間は毎日30分程度。

整形外科医としては、日焼け止めを使用し、日焼けや、紫外線疲労の対策をしながらビタミンD欠乏症にならないよう、日光浴はしていただきたいです。(日焼け止めを使用していても、ビタミンDは生成されます。)

 

熱を吸収しない、淡い色の服を着る。

黒や濃い茶色などは、熱を吸収します。そのため、体を温めてしまうことになります

体の温度が上がることにより、内臓の機能や体温調節機能が不具合を起こすのが熱中症です。

ですので、屋外や暑いところを歩く際には、熱中症を予防するのには不適切な色です。

しかし、黒は熱と同時に紫外線も吸収します。白は、紫外線の吸収率悪くなると言われており、紫外線対策の面からは、黒が有利とされております。黒い日傘が多いのはそのためです。

 

日焼け止めを使いましょう。

かつては日焼け止めは、美白をされている女性が使用するものという印象が強かったです。

しかし、現在は全人類が必須のものであると考えます。

私自身、特に美白を意識するタイプでもなく、色が黒くなることを全くと言っていいほど気にしておりませんでした。学生時代、ボート部に所属し真夏も炎天下で練習をしておりました。日焼け止めはほとんど使用していませんでした。(1日に2回練習があるのに1シーズンで1本使い切らないほど)日光曝露を防ぐどころか、変な焼け跡になるのが嫌なのでタンクトップを着てやっていたほどです。

そのツケは、今になってシミとなり廻ってきております。

しかし、先述した通り、紫外線の影響はもはや日焼けだけではありません。

健康のために、体調を崩さずレジャーを楽しむために、老若男女問わず日焼け止めはしっかり使用してくださいね。

 

 

 

 

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