みなさんお久しぶりです。
諦めていた旅行を叶えるトラベルヘルパー、トラベルサポーターの L.Journey JAPANです。
8月に入り、北海道の夏も本格的になってきました。
30度近い日もありますが、函館にいらっしゃったお客様は、
『まだ、過ごしやすい。家に帰ると40度だから。』とおっしゃっておりました。
しっかりと熱中症対策をして、病気やトラブルなく、楽しい思い出を作っておうちお帰りいただきたいです。
さて、少し日にちが空いてしまいましたが、前回は真夏に旅行する際に気をつけていただきたい服装についてお話ししました。
続いての今回は、水分補給についてお話しさせていただきたいです。
熱中症の予防のために、水分補給が重要というお話はよく耳にしますが、一体どうしてなのでしょうか?
人間は汗をかくことにより、体温を調整するからです。
夏になると、外気の温度が高くなるため必然的に私たちの体の温度も上がっていきますし、一度上がった体温は、外気との温度差が小さいため自然には温度は下がっていきません。
そのために汗をかきます。汗をかき、その汗が蒸発する時に皮膚から熱を奪っていくため体温が下がります。
このようにして人間は、体温の上がり過ぎを防いでいます。
汗はご覧の通り、体内から放出された水分ですので汗をかきすぎると体内の水分が減少します。
体内の水分が減ってしまうとどうなるのでしょうか。
まずは血液の粘度が高くなり、ドロドロになってしまいます。
ドロドロになると、血流が悪くなります。
血流が悪くなると、様々な臓器の機能が障害されるようになりなります。
臓器というのは小さな細胞の集まりなので、その細胞自体にも水分が送られなくなり細胞レベルから、人間が生きていくのに必要な機能が働かなくなってしまいます。
人間の体は、その約60%が水分と言われています。
しかし、2%水分が失われると、喉が渇いた感覚が起こり体の臓器の機能が少しずつ低下していきます。
5%ほど失われるといわゆる熱中症になってしまい、10%ほどで死に至るほどの重症の熱中症になってしまいます。
汗をかき体温上昇を防ぐためには、体の水分量を維持することがとても重要であり、熱中症の予防には不可欠です。
しかし、ただ、”水分”を補給するだけでは不十分なことは、皆様もご存知であるかと思います。
汗の中には、水のほかにナトリウムやカリウムなどの電解質が含まれています。
一般的には”塩分”と呼ぶことが多いように思います。
これらを補給するための、塩分タブレットや塩飴というものがスーパーやドラッグストアで販売されていますね。
ナトリウムやカリウムは、細胞が正常の働きをするのに必要不可欠な要素です。
これらが汗とともに体の外に排出されてしまうため、細胞も正常の動きをできなくなってしまいます。
ですので、熱中症を防ぐための水分補給とは、”水分”と同時に”塩分”も補給することが大変重要です。
では、どんな飲み物が熱中症を防ぐために適切な飲み物なのでしょうか。
私自身は、”麦茶”を飲んでいます。
自宅で作って水筒に入れて持ち歩きます。
麦茶にはカフェインが入っていません。カフェインは利尿作用があるため、逆に水分の排出を促します。
また、糖分が入っていないため、たくさん飲んでも糖分過多にはなりません。
糖分の多い飲み物は、肥満や糖尿病の原因にもなります。
麦茶であれば、現在糖尿病を患い糖質制限がある方にも安心して飲んでいただけます。
しかし、塩分や電解質は、全く含まれていないわけではありませんが、それほど多くは含まれていません。ですので、すでにある程度の汗をかいている場合は、”塩分の補給”が不十分になってしまうことも考えられます。塩分タブレットなどと組み合わせて飲むなどの、工夫が必要かもしれません。
”スポーツドリンク”も汗をかいた際の水分補給には適していますね。
なにしろ、スポーツで汗をかいた後に飲むことを前提として作られていますので。
電解質もしっかりと含まれています。
また、糖分も含まれているため、観光などでたくさん歩いた後のエネルギーチャージにも適しています。
でもその一方でやはり糖分が含まれているため、日常的にスポーツドリンクで水分を補給することは糖分が過剰になってしまわないか心配ですね。
経口補水液。
近年は、市販もされている、”飲む点滴”とも呼ばれる飲料水です。
スポーツドリンクとは何が違うのでしょうか。
こちらは、”飲む点滴”と呼ばれるとおり、塩分や糖分の濃度(浸透圧)が人間の体液とほぼ同等に作られています。
スポーツドリンクよりも糖分が少なく、塩分は多めとなっています。
飲んだことある方が感じたことがあるかと思いますが、かなりしょっぱく感じますよね。
(でも運動して汗をかいた後に飲むと、しょっぱさはあまり感じず、とても美味しいですよね。)
実は、経口補水液に含まれる塩分はかなりの量です。
こちらも普段から水分補給のために飲み続けると塩分が過剰になってしまいます。
ですので、経口補水液は、汗をたくさんかき熱中症の予備軍の可能性が高い時に飲むのが良いとされます。
熱中症の症状が進行すると喉の渇きを逆に感じにくくなると言われています。
特に暑い今の時期は、”喉が渇いてから飲むのではなく、普段より少し多めの水分補給を常に心がける”ことが大切です。
熱中症は、命に関わる病気です。命が助かっても重度の後遺症が残り障害を抱えながら生活されていらっしゃる方もいらっしゃいます。
暑い日にはまち歩きの観光を夕方にすることや、ドライブでの観光に切り替えること。
ガイドツアーに参加する場合でも時間の短縮を申し出るなど、そもそも炎天下に長時間いることを避ける工夫も重要です。
そして、定期的な水分摂取を心がけ、外に出かける際は必ず飲み物を持参してくださいね。
楽しく安全な夏の旅行を楽しんでいらしてくださいね。